マウントアダプターFringer FR-FX20を使いキャノンEF400mmF5.6L USMをX-T30で使っていますが、本当によく写るんです。そこで、AF-S Nikkor300mm f/4E PFとZ50との比較をカワセミをモデルに行ってみました。
使用機材
今回の比較で、使用するのは、AF-S Nikkor300mm f/4E PFにAF-S TELECONVERTER TC-14E IIIを付け、焦点距離420mm、使用するカメラは、マウントアダプターFTZ経由でZ50
EF400mmF5.6L USMは、単体の400mm、使用するカメラは、マウントアダプターFringer FR-FX20経由でFUJIFILM X-T30で比較を行いました。
まず最初にそれぞれの使用機材について、簡単に説明しておきます。
AF-S Nikkor300mm f/4E PF
「NIKON AF-S Nikkor 300mm f/4E PF」は、4.5段分の手振れ補正を搭載し、レンズにはPF(フレネルレンズ)を採用する事でコンパクトに仕上げています。また、ナノクリスタルコートを施すなど画質にも拘ったレンズです。
Nikon 単焦点レンズ AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR フルサイズ対応 AFSVRPF300 4
AF-S TELECONVERTER TC-14E III
AF-Sレンズ(GおよびEタイプ)との間に装着することで、マスターレンズの焦点距離を1.4倍に拡大します。旧モデルのサンヨンで使っていた、AI AF-S TELECONVERTER TC-17E IIを最初は使っていましたが、新型との相性が今一つのようで画質が落ちてしまうので、こちらを購入した経緯があります。
Nikon テレコンバーター AF-S TELECONVERTER TC-14E III TC14E3
NIKON マウントアダプター FTZ
ZシリーズのミラーレスカメラにFレンズを取り付けるためのマウントアダプターです。モーター内蔵のAF-P、AF-S、AF-Iレンズの計90種以上でAE/AF撮影ができます。
Nikon マウントアダプターFTZ Zマウント用 Fマウント用
NIKON Z50
NIKON Z50は、DXフォーマット(APS-Cセンサー)初のZマウントモデルとして、2019年10月に発売されたモデルで、同社のDX一眼レフカメラ「D500」や「D7500」と同じイメージセンサーを使用しています。操作性などはD500に遠く及びませんが、D500で評価されている高感度耐性は同じと考えてよさそうです。
Nikon ミラーレス一眼カメラ Z50 ダブルズームキット NIKKOR Z DX 16-50mm+NIKKOR Z DX 50-250mm付属 Z50WZ ブラック
Canon EF400mmF5.6L USM
1993年(平成5年)5月に発売が開始された基本設計の古いレンズですので、手振れ補正はありませんが、蛍石に匹敵す る異常部分分散特性を持つ、スーパーUDレンズとUDレンズを採用しており画質には定評のあるレンズです。残念ながら現在は販売されていませんので中古で探すほかありません。
Canon 単焦点超望遠レンズ EF400mm F5.6L USM フルサイズ対応
Fringer FR-FX20
キヤノンEFマウントレンズ を フジフイルムXマウントに変換するための電子マウントアダプター。
- 絞り制御/AF撮影が可能(※EF-S規格のレンズにも装着可能)
- レンズ内の手ブレ補正機構(キヤノン「IS」、シグマ「OS」、タムロン「VC」)に対応
- 撮影した画像の焦点距離、露出などの情報はExifデータとして記録
- コンティニュアスAF(AF-C)に対応
- 「顔検出」「瞳AF」に対応
- PC端末とのUSB接続で、ファームウェアのアップデート可能
- アダプター内部の植毛加工により内面反射を制御
FRINGER FR-FX20 電子接点付きマウントアダプター (カメラマウント:富士フイルムX レンズマウント:キヤノンEF) FR-FX20
FUJIFILM X-T30
上位モデルの「X-T3」「X-T4」と同じく、2610万画素「X-Trans CMOS4」センサーと高速画像処理エンジン「X-Processor4」を搭載しているので、画質は上位モデルと同じです。以前のモデルまでは、AFが弱点と言われていましたが、この世代になってから改善されています。
FUJIFILM ミラーレス一眼カメラ X-T3ボディ シルバー X-T3-S
画像比較
まずは、NIKON AF-S Nikkor 300mm f/4E PF + TC-14E III+FTZ + NIKON Z50です。
こちらが、Canon EF400mmF5.6L USM + Fringer FR-FX20 + FUJIFILM X-T30の画像。
それぞれの画像を長辺1200Pxにトリミングしたものが、こちら。
左:NIKON AF-S Nikkor 300mm f/4E PF +TC-14E III +FTZ + NIKON Z50
右:Canon EF400mmF5.6L USM +Fringer FR-FX20 + FUJIFILM X-T30
どちらも、ISO 320 F5.6 1/500秒 です。
結果は、良く写ると感じていた通り解像度はEF400mmF5.6L+X-T30の方が良いようです。
最初は、Z50のローパスフィルターの有無が分からず、ローパスフィルターの有無が影響しているのでは?とも考えましたが、調べてみた所、両機ともローパスフィルターレスでしたので、その辺は考慮する必要は無さそうです。
その他に考えられるものとして、テレコンの影響、レンズ、カメラによるものかは、今回の比較では分かりません。今後そのあたりも検証していきたいと思います。
最後に
野鳥撮影では、AFスピードや合従速度が重要となりますが、富士のXシリーズは、第4世代となりAFが良くなったと言われていますが、あくまでXシリーズ中での話で、NIKON Z50と比較すると明らかに劣ります。そのため、機材の収納性やAFを重視するなら「AF-S 300mm f/4E PF+TC-14E III+Z50」が良く、解像度を重視、もしくは、富士フィルムの発色を楽しみたい方は「EF400mmF5.6L USM+X-T30」という選択が良さそうです。
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