前回、FinePix の代替機を探すにあたってスペックをまとめましたが、その中でからFinePix F800EXRを入手しました。今更ですが、この機種に決めた経緯と現在使っているF550EXRとの違いと作例を紹介します。
FinePix F800EXRに決定
FinePix Fシリーズは、ファインダーが無いので野鳥撮影には向いていませんが、しかし、F770EXR以降は、20倍ズームが搭載されているので、いざとなれば野鳥が撮影できるため焦点距離が長いにこしたことはありませんし、撮影後に露出などの補正をするにしても記録はJPEG / RAWで撮っておきたいと思うので、「20倍ズーム」と「RAW記録」で探してみると、これに当てはまるのは「F770EXR」以降のモデルで「F820EXR」と「F1000EXR」以外の機種となります。
当初、1/2型 EXR CMOS IIと液晶モニターのドット数が増えている「F900EXR」を探していたのですが、価格の安い「F800EXR」を見つけました。ただし付属品はバッテリーのみ。この機種は「F550EXR」とは、CMOSセンサー、液晶モニターも同じですが、特に画質や液晶モニターの見え具合に不満も無いので最終的に価格で決めました。購入価格は消費税込み1700円＋レターパックプラス520円です。
充電器については、Fシリーズはバッテリー 、充電器は共通なので問題ありません。
F550EXRとの違い
スペック的な違いは、以前の記事で確認してもらえればわかる事ですが、スペック以外の部分で感じたことを説明します。
シャッターボタンの位置
まず最初に感じたのがシャッターボタンの位置です。F550EXRは本体の真上にあるのに対し、F800EXRは、シャッターボタンがボディ前側に傾斜してついているので、やや前側から押すことになります。慣れの問題かもしれませんが押しにくく感じてすまいます。
もう一つは電源ボタンが丸から横長のボタンとなり、不意にレンズが飛び出すことを嫌ってかボタンが少し奥まっているので押しにくくなっています。
フラッシュ
F550EXRは、電源を入れると毎回、フラッシュがポップアップする仕様になっており、毎回、手で戻す必要がありましたが、F800EXRはフラッシュが必要な時に手動でポップアップさせるようになっています。この変更はありがたいです。
GPS機能
前モデルのF770EXRから GPS 機能がなくなっており、このF800EXRもないことは承知の上で選んでいますので問題ありませんが、F800EXRには、FinePix Fシリーズとして初めて「スマートフォン送信」機能が搭載され、カメラに内蔵された無線LAN機能と「FUJIFILM Camera Application」アプリを使うことで、撮影時にスマートフォンが保有している位置情報をカメラに送信することで位置情報を記録することが可能になっています。また、最大30枚の画像をスマートフォンやタブレットに転送・保存する事が出来るようになっています。
また、F550EXRにあった周辺ランドマークまでの距離や方向を表示する機能「ARランドマークナビ」も使うことができるようになっていますので、カメラ本体のGPS機能にこだわる必要は無いかもしれませんね。
加水分解を起こしているボディを綺麗にする
F800EXRは、カメラ本体の塗装の上に艶消しのラバーコーティングをすることで、高級感を演出していたようですが、使用している間にコーティングが剥げたり、経年変化でベタベタになる加水分解を起こしたりしており、中古で販売されているものを見ると、塗装だけのF550EXRよりも使い込まれた印象を受けます。実際、私が入手したものも加水分解を起こしていたので、重曹を水に溶かしたものをボロ布に含ませ固く絞ったもので落としたので、艶消しのコーティングがなくなっていますので、光沢のあるボディになっています。
実写
F550EXRの15倍から20倍ズームの500ｍｍ相当に焦点距離が伸びたことで、野鳥撮影にも使えそうなので、少しだけ試写してみました。
ISO感度が上がりやすい天候の中での試写でしたが、やはりISO感度が上がると塗り絵のような画質となりますが、低い時はパナソニックのTZ-85よりも画質が良い感じがします。条件が悪かったせいかもしれませんが、AF精度が悪い印象を受けましたので、この辺りは検証が必要かもしれませんので次回は天候の良い時に試してみようと思います。
最後に
2021年現在、発売されている高倍率ズームコンパクトカメラは、1/2.3型を使っているものがほとんどですが、紹介したF800EXRを含むFシリーズは、少し大きめの1/2型のCMOSセンサーを使用しており画質が少し良いように感じます。ただ、ファインダーが無いので野鳥撮影に関しては導入しにくく使いにくさを感じるので緊急時用と割り切る方が良いかもしれません。それ以外の使用では、EXRオートで撮影するだけで簡単に綺麗な画像を記録してくれますので使い勝手が良く、お気に入りの一台になりそうです。
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