電子マウントアダプターFringer FR-FTX1レビュー

カメラ

マウントアダプター「FR-FX20」に引き続き、ニコンFマウントをXマウントに変換してくれるマウントアダプター「Fringer FR-FTX1」を入手したので簡単なレビューをしてみます。

Fringer FR-FX20については、こちらをご覧ください。

Fringer FR-FTX1

Fringer FR-FTX1は、ニコンFマウント→ 富士Xマウントに変換してくれる電子マウントアダプターです。今までにあった電子接点を持たないマウントアダプターは、Exif にレンズ名やF値が記録がされませんし当然マニュアルフォーカスでしたが、電子接点付きのマウントアダプターは、Exifの記録やメーカー違いのレンズとカメラ間で通信を行いオートフォーカスが作動させてくれます。

型番は、FR-FTX1ですがアダプターには、NF-FXと記載されています。恐らく「ニコンF」と「富士X」の略だと思われます。

FR-FTX1の特徴

Fringerオフィシャルサイトによると以下の機能が備わっているようです。

  • ニコンFマウントのCPUレンズ(モーター内蔵)との組み合わせで、AE/AF撮影が可能
  • CPUレンズ(モーター非内蔵)の絞りコントロールが可能
  • コンティニュアスAF(AF-C)に対応
  • 「顔検出」「瞳AF」に対応
  • レンズ内の手ブレ補正機構(ニコン「VR」、シグマ「OS」、タムロン「VC」)に対応
  • ボディ内の手ブレ補正機構(IBIS)に対応
  • 倍率色収差(横色収差LaCA)自動補正機能搭載(※)
  • 撮影した画像の焦点距離、露出などの情報はExifデータとして記録
  • PC端末とのUSB接続で、ファームウェアのアップデート可能
  • アダプター内部の植毛加工により内面反射を抑制

対応レンズは、レンズ内にモーターを持ったCPUレンズで、モーターを持たないCPUレンズでも「絞りの電子制御」と「Exifデータ記録」はできるようです。また動作確認できているレンズは位相差AFに対応していますが動作確認できていないレンズはコントラストAFで動作するようです。

動作確認済みレンズ

導入の経緯

以前購入したキャノンEFマウントを富士Xマウントに変換するマウントアダプター「Fringer FR-FX20」とEF400mmF5.6に X-T30 で自宅近くの川で野鳥を撮る事が多いのですが、三脚を立てると通行の邪魔にもなるので手持ちで撮影している訳ですが、早朝にとる事が多いのでシャッタースピードが上がらず、ブレ写真を量産してしまうことがあるので手振れ補正が欲しくなったのです。

手振れ補正機構

富士のXシリーズを使う前提で手振れ補正機構を加える方法として、私の場合では次の方法が考えられます。

  • ボディ内手振れ補正機構を持つ「X-H1」「X-T4」「X-S1」に買い替える。
  • 富士純正レンズ「XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR」の購入
  • FR-FX20 とキヤノンの手振れ補正付き単焦点レンズの購入。
  • 電子接点付きマウントアダプターFR-FTX1を購入して、手持ちのAF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VRを使う。

ボディ内手振れ補正を持つカメラにへの買い替えも検討しましたが、X-T30が気に入っているのでパス。

「XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR」は、電子マウントアダプターの存在を知らなかった時期に検討したことがありましたが、やはり単焦点レンズに比べると解像度が劣るのでパス。

マウントアダプター「FR-FX20」を持っているのでキャノンの単焦点レンズの購入という方法もありますが、その金額投資するならボディ内手振れ補正を持つカメラにへの買い替えもしくは追加する方が良い気がしました。

悩んだ結果、追加コストが一番少ない電子接点付きマウントアダプター「FR-FTX1」を購入して手持ちのAF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VRを使う方法を選択。

使用感

絞り

富士のXFレンズには、ほとんどのレンズに絞りリングを備えており、リングを回すことで絞り値を変更しますが、カメラ側で絞り値を変更する必要することになりますので、富士マウントユーザーとしては違和感を感じるものの機能的には、まったく問題ありません。

AF速度

AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR + AF-S TELECONVERTER TC-14E III + X-T30

AFの速度は、ニコンZ50で使用した時と遜色ない速さで動作しています。

「AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR」単体及び1.4xテレコンバーター「AF-S TELECONVERTER TC-14E III」を付けていても問題ありません。

少し気になるのは、オフィシャルサイトの注意書きにもありますが「 起動時にレンズの認識・データ較正を行うため、液晶画面が表示されるまで時間がかかります、レンズをを触らずお待ちください 」とある通り、咄嗟に電源をONにして、撮影しようとするとファインダーが映らなくて「あれ?」と思うことや、シャターボタンを押してもAFが作動しなかったりすることがあります。毎回ではないので、気付かないうちにピントリングを操作してしまっていることが原因かもしれません。今後検証してみたいと思います。

AF-C

電子接点付きのマウントアダプターによっては、AF-Cでは動作がおかしくなったり、フリーズしてしまうといったことを耳にしますが「FR-FX20」同様、そんなことは無く快適に追従してくれています。

手振れ補正

今回の目的の一つである手振れ補正、ニコンVRもバッチリ効いており、EF400mm5.6Lでの撮影よりも明らかに歩留りが向上したことが実感できます。

Exif 記録

Exif 記録については、Windows10のフォト「プロパティ」→「詳細」で確認するとレンズメーカーやモデルは空白となっていますが焦点距離や絞り値については認識されているようです。(画像左)

SILKYPIXの画面上では、画像右のようにレンズメーカーやモデル名がしっかりと表示されています。(画像右)

作例

とりあえず自宅周辺で試写した作例です。

動き回るキアシシギの一瞬動きが止まる瞬間を狙いシャッターを押しますが、EF400mmF5.6Lでは手振れを起こし微妙に解像していませんでしたが、AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR + 1.4Xでの撮影では手振れ補正のおかげでしっかりと解像していました。

曇天でISO感度が上がってしまったので、解像度がイマイチですが悪条件でもブレることなく写すことが可能になりました。

最短撮影距離での撮影。しっかりピントが合います。

背景のボケも綺麗です。

ここからは、出先で撮影したものになります。

通常、野鳥撮影では開放で撮る事が多いですが、突然頭上に飛んできたヤマガラを撮したのでF8で撮影。

花から花へとひらひらと飛び回っていたアゲハ蝶。

カラスアゲハ蝶は、すぐにどこかへ飛んで行ってしまった。

電波塔を撮影するつもりでファインダーを覗いて初めてトビが止まっているのに気付いた。通常距離のある被写体を撮影するとモヤッとした感じになりますが、EF400mmF5.6L+X-T30を使った時にも感じたのでX-T30の解像度が良いのかもしれませんね。

望遠レンズの圧縮効果は楽しいですね。

最後に

ニコン→富士の電子マウントアダプターが発売されていなかったので Fringe FR-FTX1を購入し「EF400mmF5.6L」と共に使用していましたが、手振れ補正機構のの導入を考えている時に FR-FTX1 の存在を知り購入に至ったわけですが、この手の商品は実際に使用してみるまでどの程度使えるのかわからない部分がありましたが十分使えることが確認でき一安心しました。今回紹介のセットは野鳥撮影にをメインに使うことになりますが、EF400mmF5.6Lに比べるとかなりコンパクトなので取り回しが楽でで良い感じです。そのうちEF400mmF5.6Lとの画質の違いも比較してみたいと思います。

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